なんでも雑多に書きたくなってきたブログ

DeNAやマイナビで営業経験を積み、出来て半年の会社で人事としてのキャリアをスタート。現在もITベンチャーで人事として新卒/中途の採用に関わっています。

ウーバーの面接質問からみる、面接で何を見られているのかが質問からもわかる件

本日の元ネタはこちら

 

newspicks.com

 

採用をやっている身として凄く勉強になります。

 

質問のポイントは大きく3点。

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・ウーバーというサービスをちゃんと理解しているか

・How思考があるか

・仮説力があるか

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まず1つ目のウーバーというサービスを理解しているか。

ここに関しては会社の考え方にもよりますが、

自社サービスを理解していない人よりも理解している人の方が

業務に馴染むのは早いでしょうし、

それだけ自社に入りたいという熱意も伝わります。

個人的には枝葉の部分で本質ではないと思いますが、

こういった枝葉の部分でマイナス印象を受けてしまうのも勿体ないですよね。

 

次にHow思考があるか。

設問の多くはYes or Noで答えられるようなものではなく、

求職者側に考えさせるようなものになっています。

ビジネスにおいて上司から言われたことだけをやるのではなく、

自分の考えを持ってアクションすることは非常に重要です。

こうしたアクションが出来そうな人なのか、

日ごろから物事に対して考える癖がついている人かどうか。

そういった部分を見ている質問だなと感じます。

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そして3点目の仮説力。

求職者側に答えてもらう質問の場合、

回答の「深さ」が1つのポイントになります。

その場に合わせた回答だとどうしても浅くなります。

この深さを見るのに仮説力は1つの指標になります。

面接官の質問に対してどういった仮説をもってその回答が出てきたのか。

その回答には何かしらの求職者の思いが含まれているはずです。

これが他者にも明確に伝えられるように昇華されたものがこの場合の仮説です。

例えば本文中の2つ目の下記の質問です。

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「ウーバーのアプリケーションがダウンした場合、どのようにドライバーたちの怒りを鎮めますか?」

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この場合、誠心誠意で謝ります!という回答はNGです。

もちろん必要なことですが、何の解決にもならないためです。

面接である以上、何かしらの解決策を提示する必要があります。

 

鋭い方はもうお気づきだと思いますが、解決策を提示するためには

原因がわからないといけません。

この原因を仮定でおきます。

ただこの仮定は現実離れしすぎていると信憑性がないため、

よりリアリティのあるものでなければなりません。

そしてリアリティのある仮定を立てるためには

リアルに対する知見がなくてはなりません。

 

ウーバーというアプリはタクシーをアプリで呼べる。

そんなアプリです。

この事実を知っている人であれば、

アプリがダウンした際にタクシードライバー側に起こるデメリットを想像し、

そのデメリットへの対応策の話をするはずです。

しかしそもそもウーバーというアプリを知らなかった場合はどうでしょうか。

どのようにドライバーたちの怒りを静めるかと言われても

何に怒っているのか検討も付かないでしょう。

 

仮定を立てるためにはある程度の背景知識が必要になり、

それがその人の仮説力になります。

そして「深さ」という記載をさせて頂きましたが、

その仮説力に対して、どれくらいのケースを想定することが出来るか、

またそれはリアルに起こり得ることなのか、

対応策はいくつあり、どれがより良いものなのかを深堀る力を指します。

 

ウーバーという会社がどういった人材を募集しているのかがわかれば

面接前にその対策を打つことが出来ます。

逆にウーバー側としては自社が募集している人材を

明確に外部に伝えることにもなります。

 

こうして質問内容が公になっている以上、

面接官は対策をしてくる前提で面接に臨むと思いますので、

対策をしていない方はその時点でNGでしょう。

こうして自社への志望意欲ややる気を計る狙いもあるのかもしれません。

 

ここでもウーバーの巧みさを感じます。

 

 

今日はここまで