なんでも雑多に書きたくなってきたブログ

DeNAやマイナビで営業経験を積み、出来て半年の会社で人事としてのキャリアをスタート。現在もITベンチャーで人事として新卒/中途の採用に関わっています。

学生が起業するメリットとデメリットを考えてみた件

今日は学生の起業に関して色々考えてみます。

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私は個人的にはおススメしません。

ただメリットとデメリットがあるので起業を考えている学生には

そこをしっかり見定めた上で判断して欲しいと感じています。

 

先に私が起業をおススメしない理由を簡単に記載してみます。

・リスクが大きい

・社会人1年目で身に付けておいた方が良いスキルが身につかない可能性が高い

・人脈がない

 

大きく分けてこの3つです。

 

■リスクが大きい

ここに関してはいつ起業しても一緒だと思うかもしれない。

ただそんなことはないです。

学生時代に起業をするということは何1つ保障がないということです。

社会に出てからならばある程度の貯金を作り、最悪の事態に備えることも出来る。

またスタートで収益が見えづらいようなビジネスモデルでも、

貯蓄さえあればグロースするまで投資することも出来ます。

学生時代に起業をしようとすると、

ある程度早い段階で収益化が見れるビジネスモデル以外はかなりのリスクを伴います。

20代前半にして数千万という借金を抱えることだってあるでしょう。

(私の友人も3000万の借金を作りました・・・)

またその後に一般企業に就職をしようと考えた場合、

社会人経験のある方であれば前職の経験や実績なども加味されますが、

学生にはそれがないため、第二新卒という扱いになります。

つまり自身が失敗した経験だけを見られた状態で就職活動を行わなければなりません。

 

・社会人1年目で身に付けておいた方が良いスキルが身につかない可能性が高い

ここで言う身に付けておいた方が良いスキルとはビジネスマンとしてのお話。

例えば名刺交換、部屋や車、エレベーターでの下座と上座。電話対応。

飲みの席でのお酒の注ぎ方などもです。

これはなかなか教えて貰う機会がない。

特に自分が社長であれば、社内の人はなかなか指摘してくれない。

客先などではもちろんです。

「あの会社の社長は常識がない」なんて思われれば当然ビジネスにも支障が出ます。

日本のこうしたビジネスマナーに対して良い悪いの言及は控えますが、

こうしたマナーを気にする人がいるのは間違いなく、

それも年齢が高い人や規模の大きい会社の人ほど気にします。

(自分たちがしっかりと研修を受けて学んできたからですね)

何気ないやり取りで大きな商談ほどこうした場面出くわします。

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■人脈がない

もちろん親のコネなどもあるでしょう。

また学生時代から企業の方と接点を持っている学生の方は

以前に比べて増えているのは事実です。

それでもその人脈はどれほど起業時に役立つ人脈でしょうか。

有名な話で言えば南場氏(DeNA創業者)は

同社をインターネットオークションサイトを創業事業として起業しましたが、

黒字に乗るまでに数十億の赤字を作っています。

それを支えたのは前職のマッキンゼー時代の人脈です。

つまり人脈がなければ今のDeNAは黒字になることもなく、

現在は存在すらしていない会社だった可能性が高いのです。

 

これは融資という1つの側面でしかなく

アドバイザー、協業などいろんな側面から人脈はあって損のないものです。

 

ただ上記に上げた内容を全てクリアして起業する学生がいるのも事実です。

リスクは等しく背負うものの、学生時代から様々な社会人と接することで、

すでにしっかりとしたビジネスマナーを身に付け、

人脈がなくとも自身の力で市場を開拓し、

ユーザーのニーズを見極める力を持って、ビジネスを立ち上げる。

こうした学生の方がいつのも事実です。

 

次にメリットの話です。

・経験値

 

上手くいってもいかなくても得られるものはこれです。

これだけです。

 

あとはその人がどんなビジネス展開をしたか、

何を学び、何を感じたかによって異なります。

もちろん上手くいけばやりがい、お金、自信、いろんなものを得ることが出来ます。

ただ上手くいったときに得られるものは

そのときの年齢がいくつであってもそこまで多く変わりません。

 

もちろん立ち上げ当初を本当に大変だと思いますので、

体力的には若いうちの方が良いかもしれませんが、

ここも個人差がある部分なので何とも言えません。

 

今回の投稿で私は学生起業がダメだと言うつもりはありません。

個人的にはおススメしませんが、チャレンジすることは素晴らしいことだと思います。

 

ただここ最近、

・学生起業

アントレプレナー

こんな言葉にある種のカッコ良さを感じる学生が多いなと感じ、

またVCなどの援助しまっせーという方が増えています。

企業家は以前よりも簡単にお金を集められるようになってきています。

 

だからって安直に起業というのは良くないです。

本当にこのタイミングなのか、

このビジネスモデルは市場のニーズにマッチしているのか、

どれくらいで収益化の目処が立つのかを

しっかり考えてからアクションしてください。

 

今日はここまで